X525 ArduCopter :フライト編#3 ~RTL(ReturnToLaunch)モードをレポート~

突然の急降下対策以降は安定したフライトが続きRTLモード、Autoモードも安心してトライできるようになりましたが今回はRTLモードの割と判り易い動画が撮れたのでレポートしようと思います。

ご存知の様に、このRTLモードとはLaunchポジションへ強制帰還させるモードでして、はるか遠方に行ってしまった機体を無事に戻す時など非常に有用な機能です、Phantom2、MultiWiiにももちろん搭載されています。

マルチコプターは飛行機と違い対称形しているため距離が離れた時には姿勢確認がとても難しく、プロポ操作しても近寄るどころかどんどん離れて行きひやっとしたことが何度もありましたが、この機能のお陰で機体ロストから回避できたことが何度もあります。

RTLモードでのテストフライトを動画に収めておきました、興味のある方は一度見てみてください。

「続きを読む」の方に情報整理を兼ねて詳細にメモリました。

RTLモードのシーケンスは?

そのまんま、スーッと戻るわけではなくモード発動時には以下の様に動作します

  1. 発動時の位置を保持したまま高度15mまで上昇(RTL_ALT:高度設定)
  2. 機体の向きをホームポジション方向に向ける(WP_YAW_BEHAVIOR:向きを変える・変えない選択)
  3. ホームポジションまで進む
  4. ホームポジション地点に到達したところで機体の向きをアーム時の向きに戻し、タイマー待ち。(RTL_LOIT_TIME:タイマー値設定)
  5. 高度を下げて着陸(RTL_ALT_FINAL:が”0″の場合着陸、それ以外はLoiterモードに入りその時点でRTLモード終了)
  6. 着陸後にディスアーミング、プロペラ停止でRTLモード終了(RTL_ALT_FINAL:が”0″の場合)

RTLモード発動条件

発動条件は何個かありますが、やはり緊急回避時の物が多いですね。

RTLモードを起動させた時

プロポまたは、GCS(MissionPlanner、DroidPlannerなど)にて操縦者が明示的にRTLモードを起動させた時

Failsafe

Failsafe状態になった時にRTLモードを発動するという設定の場合に限りますが以下の種類があります。(Failsafe発動時にLandモードに移行という選択も可能なので)

Radio Failsafe

電波の到達距離範囲外に飛んで行ってしまった時のことを想定してますが、送信機からの電波が途絶えた時を検出しているので送信機電源オフ時にも発動されます。それ以外には受信機の故障時というのもありますがこちらは故障の範疇なので使用頻度は非常に低いと言えるでしょう。やはりメイン目的は電波到達距離範囲外ですね。

注)ThrottleチャンネルのPWM設定が必要です。

到達距離範囲外を超えてのフライトは怖くてできないので未確認です。(送信機パワーを下げてやれば可能ですが)いです、その代り送信機電源オフでのRTLモード発動は確認しました。(当たり前ですが成功でした)

Battery Failsafe

リポバッテリーの出力電圧が設定値を下回った時に発動、現在電圧モニターが正常動作してないのでDisable設定のため未確認です。

GCS Failsafe

コプターとGCSとの間の通信が途絶えた時。現時点ではBT接続なので20m程度しか届かないので必然的にDisable設定にしてあります。

GeoFense

アーミング地点、すなわちホームポジションを中心に高さと、半径をm単位で指定した円筒形を「Fence(柵)」と設定してこの枠の外に出た時にRTLモードが発動されます。

高度、半径を小さな値にして確認しましたがOKでした。

ところで、このFenceを超えた時のActionの選択肢はRTLorLandという風になってまして混乱しそうな選択肢ですね。説明を読むとFenceを超えるとまずはRTLモード発動ですが、その後うまくFence内に戻すことができず、更に100mを超えると強制着陸ということの様です。機能実装後の実フライトで何か不具合でもあったんでしょうか随分と手の込んだ仕様です。

RTL関連Parameter

Parameterの説明を当初はここに書くつもりでしたが段々と面倒になり、今回は割愛しました。ここのRTLモードに書いてあります。

以上