電池BOXとスピーカーをコンパクトに実装
micro:bitに電池BOXと圧電スピーカーをワニ口クリップを使わないでコンパクトに実装する製作例です。
公式サイトなどでの製作例ではmicro:bitのP0端子とスピーカーとの接続にワニ口クリップコードを使ってますがこの方法ですとコードがブラブラ状態のため安定感に欠けます、
拡張ボードを使いP0、P1、P2、GND、3.3Vの各端子をコネクタ接続可能にしてワニ口クリップを使わなくて良い方法を取りました。
それと合わせて、電池BOXを取り付け、USBケーブルレスでの動作ができるようにしてあります。
目 次
【パーツ】
使用したパーツは以下の点です。
- ブレークアウト基板[K-BIT5PS] aitendo製 (注.本パーツにはコネクタ/ヘッダーは付属しないので別途入手と半田付けが必要です。
- 電池BOX(単4x2本)microbit接続用PHコネクタ
- 電池(単4アルカリ電池) (注.ニッケル水素(NiMH)電池では電圧不足のため使用不可です)
- 圧電スピーカー
- 取付板 (塩ビ板t=1mmを加工した自作モノ
ブレークアウト基板[K-BIT5PS]
aitendoからリリースされているもので、micro:bit上のP0、P1、P2、GND、3.3Vの5個のリング端子をネジ止めすることでヘッダー等に変換する基板のことです。
キット品の中味は基板とネジセットのみです、ヘッダー等は付属されないので別途入手しました、ヘッダーではなくコネクタ(5極・メス)を半田付けしました。下の画像の黒い部品です。
ヘッダーは秋月電子で分割ピンソケット42pを切断して使用。
ネジセットは、M3 鍋小ねじ、M3ナット、M3スタッド(真鍮)が各5本。
注意! ネジセットの精度(?)が良くなくてM3ナットがM3鍋小ねじに入って行かない物がありました。今回は手持ちの別物を使用。
ちなみに基板の裏側は下の画像になります、単純にパターン5本が引いてあるだけです。
電池BOX
電池BOXそのものは単4タイプが2本入るもので、スイッチ付、フタ付きの至って標準のモノです、但し標準タイプのケースはリード線の末端処理はしてないのが通常なので、ここではmicro:bit用のJST製PHコネクタ処理されたものが必要です。
今回は、コネクタそのものが手元にあったので自分で圧着処理をしましたが、完成品としては海外通販とかアマゾンなどで購入できるようです。
下の画像で赤黒リード線の先端についているのがPHコネクタです。(真ん中の白いのは両面テープ、後付けしてます)
圧電スピーカー
秋月電子で「圧電スピーカーSPT-08」を購入した物を使用。micro:bitのP0端子に接続するのですが他のピンも含めてダイナミックスピーカーを駆動するだけの出力は無いので今回使用したように圧電タイプを使います。
アンプ内蔵のアクティブ・スピーカーを使用するという方法もありますが形状が大きくなることもあり今回は採用しませんでした。
下の画像の様にリード線の末端処理はヘッダーピンを半田付け処理してあります。
電池BOX取付版
塩ビ版(t=1mm)を外寸35㎜x52mmで切断し、M4の穴をあけただけの手作り品です、電池ボックスを両面テープで固定して使います。
下の画像では、穴位置が結構ズレてます。精度はあまり要らないので穴径を4㎜にすることで少しの位置ずれは吸収するようにしてます。
【組立手順】
Step1:M3鍋小ねじとM3スタッドを取り付ける
micro:bitのLED側に鍋小ねじ、USB コネクタ側にスタッドが来るように取り付ける。
この様に複数のネジを留める時の常識なのですが最終位置決めが完了するまでは決してドライバー等で締めないことです、なので現時点では手で締める範囲に留めるように。
aitendoサイトの画像とはネジの順番が逆になりますが、これはmicro:bitだけを取り外す場合には鍋小ねじを外すだけでよいようにしているためです。
Step2:ブレークアウト基板と電池BOX取付版を取り付ける
下の画像を参考にしてブレークアウト基板を取り付けます。
最後に、M3ナットで固定します。(ここではしっかりと絞めておくこと。)
ここでは、ナットドライバー(M3用の対辺5.5mmサイズ)を使って絞めてますが、無ければラジペンでも可。またはダイソーのコンビレンチミニという便利なモノを使う手もありです。
表側もプラスドライバーを使いしっかりと絞める。
Step3:電池BOXとスピーカーの取り付け
この2点は、両面テープを使い固定します。
電池BOX取り付け時の注意:
・取り付け面は、スイッチが無い方が電池交換時のフタになるので両面テープは下の画像の様にスイッチ(下の画像では右端)のある面に貼付します。
・取り付け位置は少しオフセットして貼付します、二つ下の画像のように、電池BOXの上端・右端をBOX取付版の端に合わせる感じが良いです。
Step4:電池BOXとスピーカーの配線
下の画像を参考にして配線をしてください。リード線の赤色・黒色を合わせるようにすれば良いです。
そして最後に電池(単4電池・2本)を挿入して終了です。
注)アルカリ電池を使用のこと、ニッケル水素(NiMH)は電圧が低いので使用不可です。
(ニッケル水素電池は充電可能なためコスパが良いのですが、アルカリ電池=1.5V、ニッケル水素電池=1.2Vと電圧が低くでmicro:bitを駆動できません)
Step5:完成
ということで、完成です、完成画像を下にペーストしました。
補足:
microbit単体で使用する時:
すべてを分解することなくLED搭載面の鍋小ねじを取り去るだけでOKです。但し、その前にコネクタ(電池BOX、スピーカー)を抜いておくことを忘れずに。
ナットドライバー:
ナット締め専用工具として各サイズのものが市販されてますがナットのサイズ別にそれぞれ揃える必要があります、ここで使用するのはM3ナット用=5.5mm、M3スタッド用=5.0mmの2種です。(最低限5.5mmの方だけあればOK)
200円台から1,000円まで価格の幅も大きいですが200円程度のものでOKです。例えばエンジニア DN-05 [ナットドライバー 5.5mm]とか。
使用頻度もそれほど高くないので最安で揃えたいという方にはダイソーのレンチが良いと思います。参考に画像を下にペーストしました。